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「果物本来の味・香りを多くの人に伝えたい」

私が時計草と出会ったのは４５年以上も前の屋久島でした。激しい台風の通過後、小屋の裏庭一面に落ちていた赤紫色の卵ほどの大きさの果実、身を割った瞬間に溢れ出すあの芳醇な香りと野性的な酸味、スプーンで種ごと口に入れた時の感動は今でも脳裏に鮮明に残っています。その日から私はこの植物に魅了され、世界中のパッションフルーツを素材とした加工品を試していきました。ところが、あの鮮烈で印象深い果物は加工されてしまうと果物本来の味と香りが消えてしまうようで「果物らしさ」がどこかへ行ってしまっている事に気が付きました。

私たちはパッションフルーツの本当の魅力をより多くの人に伝えるために
「なぜ果物本来の味を表現できないのか？」という追求から始まったのです。

この疑問を解き明かすた為に、台湾・オーストラリア・スリランカ等の加工施設を巡り、共通するいくつかの事象に気が付きました。
それは「種蒔きから最終加工まで一貫した管理を自分たちで行わなければ、この果物本来の味・香りが活きた加工品は創れない」という事でした。以来、私たちの原点である石垣島と台風の影響のより少ないフィリピン・ミンダナオ島に栽培拠点を設け、完全な無農薬・無化学肥料での栽培、そして人の五感を駆使して選別・搾汁をしながら原料づくりを続けています。加工においても日本人だからこそのこだわりを発揮し、合成添加物は一切使用せず独自製法により果物本来の味や香りを活かせるよう製造しています。

パッションフルーツを皮切りに、その他の果実でもトロピカルフルーツを口に含んだ瞬間果物のイメージがわいてくる様な製品づくりを続けて参ります。

代表取締役　　橋爪　雅彦